液体窒素を安全に扱うための専用容器

液体窒素は放置すると気化してなくなってしまいます。しかも気化する際に体積が約700倍にもなるため、適切な取扱いを怠ると爆発事故や酸欠事故を起こす危険性があります。そこで液体窒素の保存・使用には専用の容器が使用されます。それが液体窒素容器です。液体窒素容器には、液体窒素を保管・運搬するためのものと、液体窒素を入れ試料などを保存するためのものがあります。

なぜ液体窒素容器で凍結保存するのか

細胞や血液、微生物などの生物試料はとてもデリケートで、常に一定の温度で保管する必要があります。しかし電気式のフリーザーでは停電時に温度コントロールが難しく、東日本大震災のときには電気式フリーザーで保管されていた多くの試料が停電によって使用不能になってしまいました。
そこで液体窒素容器の出番です。液体窒素容器は停電時などにも一定時間温度を維持できるため、研究機関をはじめ、大学や医療機関、バイオ、製薬、食品関連企業など、幅広い分野で使用されています。
東日本大震災の教訓から、厚生労働省および文部科学省では、凍結保存を行う機器を選定する際には、電気式フリーザー以外も検討するよう指導を行っています。また、様々な分野で研究が進んでいる幹細胞の保存についても、液体窒素保存容器（気相）で構成されたシステムであることが、最低要求条件となっています。

当サイトでは主に細胞や血液といった生物試料の凍結保存・輸送に最適な液体窒素保存容器を紹介しています。